小笠原 父島旅行記 ~エピソード5~4日目 ドルフィンスイムからコペペ海岸星空
昨夜の小湊海岸の感動的な星空を、後ろ髪をひかれつつも0時過ぎには後にした。
23時頃には近くの宿に泊まっているのか、二組のカップルが懐中電灯がわりにスマホのライトを点灯しながら
星☆奇麗~とか
まじ やばくね~
とか言いながら歩いてきた。
君たちのライトを消したらもっときれいに見えるよ!と言いたかったのだが、
どっから海~とか
まじ分かんないって~とか
どうでもいい会話を大声でしていた。
同じころ星空にも雲が多くかかってきたので、早めに帰ることにしたのだ。
民宿かなめ
宿に着きシャワーを浴び、髪が乾いた1時ごろには寝ることが出来たので、今日も海岸を散歩する時間には目を覚ますことが出来た。
海岸にはいつのころのものかわからない船?の部品が無造作に放置されたいた。これも戦跡なのだろうか?かなめママに聞かなきゃと思っていたのだが結局忘れて聞くことが出来なかった。
今日は気温朝からTシャツでも過ごせるほど暖かく、一日中晴れの天気予報なので海に入っても寒くないだろうと思った。
散歩を終えて宿に戻ると朝食の準備は出来ていた。
かなめママは朝食の準備を終えると、俺の昼食の弁当をビーチコマに取りに行ってくれた。朝食を食べ終えるころには帰ってきてくれるので本当に感謝だ。
朝食
朝食を食べ終え、夕食の時間をママに確認されたので18時で約束をした。部屋に戻り出発の準備をしツアーの方の迎えを待つことにした。今回のイルカスイムツアーの船の出発は二見港からなので、大村地区まで本当であれば行かなくてはならないのだが、事前にツアー会社に頼むことで無料で送迎してくれることになっていた。
昨日と同じように外に立っていると、ハイエースロングから運転手が顔を出し、俺の名前を確認し
「となりで2人同乗するので前で乗ってもらっていいですか?」と言った。
運転手に言われ少し歩いて車に乗り込むとすでに6名が乗車していた。ぱっと見たが昨日とは違い、一人参加はほとんど居ないようだった。ざっと見渡したが、おがさわら丸でも見たことのないような方ばかりで、ましてや機能のツアー参加者は一人もいなかった...ユミンが居ないかなと期待したのだが(´;ω;`)(昨日のツアー参加の方で2名は本日の予定がイルカスイムと聞いていたが、同じツアー会社ではなったようだ(´;ω;`))迎えは最初にビーチコマ周辺の方から乗せてきたようで乗り込んだのは俺が最後だったらしく車はそのまま大村地区の小笠原観光(有)まで直行した。
小笠原観光有限会社
本日の参加ツアー
会社の手前で弁当と飲み物の確認があり、二名の方が弁当を持参していないとの事だったので、生協で弁当を買ってくるように促されていた。車から降りようとしている女子二人に運転手から「弁当じゃなくてもカップ麺でもいいですよ!船にはお湯ありますから!」と声を掛けていた。
生協
運転手の事の助言を受けてか、カップ麺とパンを買ってきた二人を乗せ100mほど先の事務所に向かった。事務所に着くとウエットスーツと足ヒレのサイズ合わせをするのだが、この日は水温も高いようでウエットスーツの貸し出しは行わないことになっていた(日焼けを気にする方は借りてもいいようだが暑さに負けそう気もするのでそういった方はラッシュガードを持参したほうがいいだろう)
足ヒレのサイズを確認し、3点セットの番号を覚える。一日使用するので番号を忘れてしまうと、他人が加えたものを使用しなくては行けなくなるからだ。全員のサイズを確認したら、マイクロナバスに乗り込み移動となる。どこの港から出発?と思ったがほんの数百mほど進んで降ろされることになった。(歩きでいそうでもよくないか?)
みなとに着くとすぐに船に乗船だ。気さくな船長とぽっちゃりな見習い、ツアーの世話をする若い女の子が二人船で待っていた。
全員が船に乗り込むとすぐに出発だ
途中、船の設備、3点セットの使い方、泳ぎに自信があるか?救命具を使用するか?などの確認と説明があった。俺は泳ぎには自信があったので救命具はいらないと答えた。
説明を終え数分ほどでイルカの群れを発見。
先に出発した、他の会社のツアー船がイルカの周りを取り囲んでいたのですぐに見つけることが出来た。
イルカウオッチング
イルカ!
あそこ、あそこ!!
すごーい、いっぱいいる
看板の上が黄色い声であふれる。
俺自身も野生のイルカは鹿児島湾で何度も見たことはあるが、こんなに間近で見ることは初めてだった。
すげ~何頭イルカ??
なんてダジャレをつぶやいていた...
しばらくウオッチングをした後は船を移動した。このままこのイルカたちと泳ぐのかと思っていたのだが、見るイルカと泳ぐイルカは分けているようだった。
イルカスイミングに備えて3点セットの装着をツアーガイドから指示が出た。
久しぶりにシュノーケルセットを口にくわえ、水中での息の仕方だけは注意し海水を吸い込まないこと、間違えて吸い込んでもパニックにならず海水を吹き返すことだけは注意しようと思った。
少し海域を離れて違うイルカを探して船長の読み通り発見すると
「すぐ飛び込んで~ すぐ右に泳いで~」
と掛け声があり、泳ぎに自信のある女子大生2名が先頭を行きそのあとに俺も続いた。飛び込んでから気づいたのだが深さが30~40mあり、陸から数km離れたところで泳ぐことが初めてなのに気づいた...
だが、久しぶりの海での泳ぎは体が勝手に浮くので特に怖さは感じなかった。それよにも、ボニンブルーの海でイルカと泳ぐ高揚感の方が勝っていた!
イルカスイム
イルカは近くによっても慣れているのかすぐには逃げることはなかった。潜っているときには気付かなかったが、おなかにコバンザメがくっついている。イルカやクジラがジャンプするのはコバンザメを振り落としたいときもあるとか聞いたことがあるが、こんな大きなものがくっついて来たら、振り落としたくなることもなんとなくわかる。
元気な女子大生、二人はイルカに近づくためにどんどん潜っていった。
3回のイルカスイムで、ツアーのイルカスイムは終了となった。昨日、ヨッシーさんが言っていたが、トレッキングでは木々を踏み込むことで自然破壊をしている、イルカスイムはイルカにストレスを与える、星を見ることだけが父島の自然を痛めることがないと...確かにイルカも人間に興味をもって遊んでくる子もいるが、すべてのイルカがそうではないしイルカの気持ちを考えても居ないのは事実だ。
ジニービーチ
海から上がって、船を走らせると少し寒さを感じる事もあった。実際寒いと言って船の雨具を借り、ウインドブレーカーがわりに何人か着用していた。
今は陸からは行くことが出来ない、ジニービーチ
実際の海の青さと浜の白さは実際行って見なきゃわからないだろう。
南島
鮫池
11月のツアーだったので南島に上陸できるか心配だったが、おがさわら丸が次の入港までは上陸可能であると聞いてほっとした。鮫池に入る時は、この隙間に船入れるの?と思ったが、乗員を左右で均等にし波のタイミングを見て船長が、このタイミングって時にフルスロットルで抜けたときには、おーと歓声が上がった。
「船長、あんたすげーよ」って俺はつぶやいた。
上陸
南島に上陸するころには水着もラッシュガードも乾き、温かくなっていた。
ハートロック
南島の小高い丘に登ると、ハートロック(千尋岩)がきれいに見えた。
昨日、ハートロックの上から母島が見えたが、ツアーガイドのまりなさんが
「ハートロックは母島に向かって♡を送っていますが、母島からは何も返事はないそうです」といっていて片思いかよ!と誰かが言って大きな笑い声に包まれた。
扇池
鮫池池に船を入れられないときや、上陸禁止の時にはトンネルの向こうに船を止めてそこから泳いでビーチだけ楽しむそうだ。
カツオドリ
船に戻ると人になれたカツオドリが、ツアー客に向かって早く撮りなさいよ!と言わんばかりのポーズで逃げもしなかったので、カツオドリの撮影タイムとなった。
兄島海中公園
南島を満喫した後は昼食タイムで兄島海域に移動し、船を止めそのまま、昼食とシュノーケリングタイムとなった。
このタイミングでなんちゃってGoProの電池を変えたら
日付がリセットされていたΣ(・□・;)
やっぱり、本物がいいよね〜。アクションカメラなんてそうそう使わないと思って、レンタルも考えたがなんちゃってならレンタル費用より安く買えたので買ったのだが…
兄島海域の透明度と魚の量はハンパなかった!半日ツアーに参加した人に聞いたら先に兄島でシュノーケリングを練習してからイルカスイミングだったとの事。どっちかというと本当はそのプランがいいのだろうが昼食の時間や他のツアーとの兼ね合いもあるのだろうか。
マッコウクジラ
兄島海中公園のシュノーケリングを楽しんだ後は最後のお楽しみ、マッコウクジラを探しに行くことになる。この日は中々見つからずに1時間を超える時間をかけて船長がマッコウクジラを探しに沖に出てくれた。
1時間を過ぎたあたりで船酔いでグロッキーになる人が半数ほど出ているような状態で、俺ももうあきらめて帰ってくれないかな~なんて思っていたのだが、クリック音を聞いて最後のトライをすると船長が宣言しこれで見つからなかったらあきらめますと言った。そこからは飛ばす飛ばす...俺は船の先頭の方に座っていたが波に乗った時は船にしがみつかないと振り落とされそうに何度かなった、その時
「右~」と船長の声が
いた~
あれだ~
結局この日はマッコウクジラを9頭も見ることが出来
「今年一番!!」と船長も自慢げだった
「おー、一頭、船の近くに寄ってきたから元気な方は船から離れないことを条件に泳いでいいよ~」と船長が言った!
元気な女子大生二人は勢いよく飛び込み興奮気味に
「*?#$&&()わー」と
声にならない歓声を何度も上げていた。
俺も飛び込もうか迷ったが
・水着が乾いていたこと
・夕方で濡れたら寒そうだった
以上の理由から泳ぐことをあきらめたのだが、のちに後悔した。マッコウクジラと泳ぐことなんか、多分この先死ぬまでないな...
女子大生二人が船に上がってきて、興奮さた様子で
「大きかった~みらいへの寄港が父島で良かった~一生の宝物~」と言っていた。
この会話を聞いて隣の方が女子大生にみらいへ?と質問したら
・帆船の研修で六日間かけて父島に来たこと
・帰りはおがさわら丸に乗ること
・二日目の船酔いがひどかったことなどを話してくれた
二見港に着くと話をしてくれた帆船みらいへが確かに停泊していた。
みらいへ
二見港に着くとすでに夕日は水平線の下に沈んでいたので、グリーンフラッシュはこの旅では見ることが出来なかった。楽しみは次の小笠原旅行にとっておく事にする。
帰りもツアー会社の方に送っていただき、扇浦に到着して扇浦のビーチから見える夕焼けを眺めた。
扇浦の夕焼け
居酒屋かなめ
空も暗くなり、かなめママと約束した夕食の時間になったので、居酒屋かなめに行くとすでに夕食の準備が出来ていた。
民宿かなめ 夕食
最終日は島寿司
夕食を取りながら、明日の予定を確認した。
・チェックアウトの時間
・荷物を二見港に13時に届けてくれること
・シュノーケリングセットをレンタルしたいこと
をかなめママと打ち合わせして部屋に戻った。今夜の星空はかなめママお勧めのコペペ海岸で見る事にした。天気次第では中央山に行くことも考えて準備をすませて出発した。
コペペ海岸
昼のコペペ海岸
コペペ海岸は小湊海岸よりも手前にあるのと、駐車場から歩いてすぐ浜辺に着くのでナイトツアーでも使われるスポットだ。ナイトツアーは21:00頃には終了するようなので22時に到着したときには誰も居なかったし、結局誰も来なかった。
コペペ海岸の浜
コペペ海岸のあずまや
台風で屋根の部分が飛ばされたようだ。
夜のコペペ海岸
昨夜もそうだが、流れ星はバンバン流れるのだがカメラを向けている方向に流れたのは結局この一個だけだった。
コペペ海岸は灯台の明かるもなく、小湊海岸よりも星が見えるのではないだろうか?この星空を日本のどこでも、いや世界のどこでも見られるように後世に残さなければならない。